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販売促進とパッケージデザイン事例『SNS拡散による広告効果が期待できるパッケージアイディア』

販売促進とパッケージデザイン事例『SNS拡散による広告効果が期待できるパッケージアイディア』

商品名:いちごオ・レ
会社名:株式会社 明治
URL:https://catalog-p.meiji.co.jp/products/foods_drink/drink/030204/4902705020054.html

明治は、2019年1月現在「いちごオ・レ」を昭和53年生まれにフィーチャーしたノスタルジックなパッケージで発売しています。2018年に発売40周年を迎えた「いちごオ・レ」。やさしいミルクのまろやかさと、いちごの甘酸っぱさで幅広い世代に愛されている人気の乳飲料です。

パッケージには、昭和レトロな文字フォントや、当時の情景が思い出されるようなイラストが描かれています。

特徴的でありながら可愛らしいパッケージのため、アイキャッチ力も高く、パケ買いも期待できるデザインといえるでしょう。

このパッケージの販売促進の狙い

「SNSでのバズ」による「訴求効果」が期待できる

実は「いちごオ・レ」のパッケージに関して、明治から公式リリースは出ていません。つまり、いつからいつまで使用されるパッケージか一般消費者にはわからないのです。

2018年の秋頃までは「発売40周年 復刻デザイン」と銘打って、複数の年のパッケージを再現していました。そのため、現在のパッケージが採用されたのは2018年秋以降と推測されます。

「いちごオ・レ」は、告知なしにパッケージが頻繁にリニューアルされる傾向にあるようです。クチコミサイトの「もぐナビ」でも、過去分を含めて、20を超えるパッケージが登録されています。

(みんなの食品クチコミサイト|もぐナビ https://mognavi.jp/food/1716129

したがって、消費者が店頭で見かけない限り、限定パッケージに気づかない可能性が高いのです。そうなると、プレスリリースしないデメリットは大きいように感じてしまいますよね。ところが、消費者は店頭以外にも現在の「いちごオ・レ」のパッケージについて、知る機会があります。それがツイッターやインスタグラムなどのSNSです。

実際、インスタグラムで「#明治いちご」(http://picdeer.com/tag/%E6%98%8E%E6%B2%BB%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%94%E3%82%AA%E3%83%AC)を見てみると、ユーザーが写真を投稿、パッケージに言及している様子がうかがえます。

可愛いパッケージはインスタ映えも抜群。投稿したくなる気持ちを刺激しますので、特別な告知をしなくとも、SNSによる訴求が期待できるのではないでしょうか。

「複数買い」を期待できる

「いちごオ・レ」が現在展開しているパッケージには、全4種類あると言われています。写真掲載している「男女学生」「野球部」のほか、「男子学生」と「女学生」を確認しました。

複数種類のパッケージが存在していると、コンプリートしたくなるのがコレクターの性です。明確に集める意識がなくても、偶然見かけて購入された方から「つい2パック以上買ってしまう」という声も聞かれます。

甘くて可愛い「いちごオ・レ」は、差し入れにも喜ばれるので、複数買っても困りませんね。

今回のパッケージアイディアまとめ

大手メーカーのサイトでは、商品ごとにブランドサイトが開設されているケースも珍しくありません。少なくとも、限定的なパッケージについて公式サイトで何らかのリリースを出すのが一般的といえるでしょう。

ところが「いちごオ・レ」のパッケージについては、公式の情報がありません。それでも、店頭や商品を購入した消費者のアップロードした写真や投稿によって、広まっていくのです。

友人知人、あるいはインフルエンサーの投稿したパッケージの写真を見て「実際に自分の目で見たい」「手にとってみたい」と感じる効果は計り知れません。さらに、昔飲んだ経験のある飲料の味を思い出して、「飲みたい!」と思うことも期待できるでしょう。これは長年販売され続けている商品の強みです。

このように、誰もが知っている商品の場合、自ら情報を出していかなくともバズや拡散が起こりえるのが現代社会。今回の事例のように『情報を出しすぎない』というのも、戦略として成り立つのではないでしょうか。

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